日本のウクレレの歴史を考えるとき外すことの出来ない人物が中西清一氏です。この方は日本人初のハンドメイドビルダーです。1958年に愛知県江南市に中西楽器製作所を設立。ヘッドのデカールがマーチン社ものと似ていますがアメリカ向けにマーチン・コピーを製作していたこともあり、マーチンの承認をもらってのことです。　　現在日本でウクレレ・ビルダーとして活躍している方の中には中西さんのお弟子さんも多いのです。　　さて今回出品のウクレレ、型式は　PMK-30　オリジナルラベルですのでキワヤ商会と組む前の生産でしょう。中西さんは単板を基本としていましたが、このウクレレもコア単板、それもカーリー・コア、上品な虎目だと思います。　　１２フレット・ジョイント　１７フレットです。　　マーチンモデルです。ペグのオリジナル仕様は忘れてしまいましたが敢えて１９７０年代にカマカ社が使用していたペグ（リフレクション）に付け変えました。出品者所有のオールド・カマカについていたものです。おもちゃのウクレレでさえギア・ペグを付いているご時世、時代錯誤の感もありますが敢えてオールドスタイルをと思い取り付けました。ご購入される方がほかのペグに取り換えるのはご自由です。リフレクション・ペグそれも古いタイプですので、このタイプを使ったことがない（ギア・ペグしか知らない）方にとっては使いにくい（チューニングしずらい）と思いますが、ウクレレ・ベテランならば　“　昔のペグはこんなだった　”　で全く問題ないかと思います。　　古いものですが状態は大変に良くきれいな姿を保っています。